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主題解説

2025年度 主題 

『 豊かに生きる~未来へ 』

「希望はわたしたちを欺くことがありません。わたしたちに与えられた聖霊に
よって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。」

主題聖句 
 ローマの信徒への手紙5章5節

コロナが5類に移行し、通常の生活に戻り3年目に入ります。マスクも必要に応じてする生活となり、保護者の素顔がわかるようになりました。子どもへの語りかけも笑顔の応酬も、マスクのない保育がこんなにも豊かなのだと感じることもしばしばです。その反面、今までそれほど気にしていなかった感染症の流行が、時期を選ばず度々起こり、その変化に戸惑うことも多いのではないでしょうか。
コロナ禍を経て、私たちは今まで当たり前にあった保育について、時間をかけて考える機会を得ることができました。しかし、少子化や保護者世代の価値観の変化・多様性という現実に途方に暮れ、今まだこの先を見通すことができないでいるかもしれません。待機児童の問題がSNSなどを通じて大々的に叫ばれていたのは、ついこの間のことのようなのに、今は、先日まで保育園だった場所が違うものに取って代わられています。保育園は幼児教育の大切さを訴え、生き残りとして課外活動に力を入れるところも多くなりました。幼稚園も、園児獲得のために様々な企画を考え、預かり保育を充実させ、広告に力を入れています。保育園と幼稚園の境がはっきりとしなくなり、0歳児の空きが増え、公立保育園の統廃合も相次いでいます。
そのような波の中で、本当の意味で子どもたちに大切なこと、今の時代、置き忘れてしまいがちな「見えないものを信じる」こと、大きな愛でまもられていること、ありのままを受け止め愛される保育を担う私たちキリスト教保育施設の役割は大きいと考えています。

大人目線の価値観、コスパ(費用対効果)やタイパ(時間対効果)を重視する世の中、また日本のみならず世界の状況の不安定さの中で、子どもたちは今危機的な状況に置かれ、その成長が危ぶまれていると感じています。だからこそ、キリスト教保育の営みがこの先の未来へ続き、愛され育つ子どもたちの真の豊かさを守ることができるようにとの思いを込め、2025年度の主題を、『豊かに生きる~未来へ』といたしました。キリスト教保育に携わる各施設が、力を合わせ、学び合うことのできる1年を過ごしたいと思います。先の見えにくい今ですが、保育のあり方は、子どもたちのなかから見えてくることを忘れずに、また神さまの愛を信じ、希望を持って保育を続けて行くことができますように。
 

キリスト教保育連盟関東部会 

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